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小児の消化器肝臓病を専門に診療している、全国でも珍しい専門グループです。この分野を専門とする小児科医は非常に少ないため、福岡県内だけでなく、九州全域から患者さんを紹介頂いております。久留米大学小児科は、小児消化器肝臓分野のcommonからrareな疾患まで、幅広く経験できる日本でも数少ない施設ですので、若手医師の参加をお待ちしています。
消化器グループメンバー(2022年度)
学会集合写真
当グループが診療している疾患と患者数、実施している専門検査は以下の通りです。
外来のべ患者数:約1400名(新患約130名)/年
入院のべ患者数:約80名/年
【消化管疾患】
炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病):約80例(新患15例前後)/年
機能性消化管疾患(機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群):約100例/年
難治性便秘症:約30例/年
ポリープ・ポリポーシス:約10例/年
好酸球性消化管疾患:約10例/年
IgA血管炎(に伴う腹痛):5-10例/年
ヘリコバクター・ピロリ感染症・胃十二指腸潰瘍:5-10例/年
その他、蛋白漏出性胃腸症、消化管出血、胃食道逆流症、食道静脈瘤、食道狭窄症など
【肝・胆・膵疾患】
急性・慢性肝炎(B型肝炎、C型肝炎など):50-60例(新患5-10例)/年
代謝性疾患による肝障害(ウイルソン病、シトリン欠損症など):約20例(新患3-5例)/年
自己免疫性肝炎・原発性硬化性胆管炎:6-8例/年
脂肪肝:3-5例/年
胆汁酸代謝異常症および原因不明の胆汁うっ滞性疾患:3-5例/年
胆道閉鎖症、先天性胆管拡張症(膵胆管合流異常症)など胆道構造異常:1-3例/年
その他、遷延性黄疸、体質性黄疸、胆石症など
急性・慢性膵炎:3-5例/年
【専門検査】
腹部超音波:200-250例/年
上部消化管・大腸内視鏡:約100例/年
小腸カプセル内視鏡:5-10例/年
消化管造影:10-20例/年
肝生検:2-5例/年
炎症性腸疾患、胆汁うっ滞症、遺伝性肝疾患、ウイルス性肝炎、自己免疫性肝疾患などの研究を中心に行っております。久留米大学だけでなく、国内及び国外に共同研究施設が多数あり、グローバルな研究体制を整えています。研究成果は、専門分野の国内・国際学会で発表し、医学英文誌での論文も毎年多く掲載(5-10編/年)されています。当グループの研究は対外的にも高い評価を得ており、競争的資金(文科省科研費 若手B 2010-12年度、若手 2020-22年度;基盤C 2015-17年度、2018-2020年度、2021-23年度)の獲得や、多くの学会賞(日本小児栄養消化器肝臓学会優秀演題賞2009, 2013, 2019, 2020年、日本小児栄養消化器肝臓学会最優秀論文賞 2020年、日本小児肝臓研究会最優秀演題賞2008, 2011年、日本小児肝臓研究会最優秀論文賞2012, 2018, 2022年、日本胆道閉鎖症研究会優秀演題賞 2015, 2018, 2020年、世界小児消化器学会 Young Investigator Award 2012年、日本小児科学会学術研究賞 2022年)を受賞しております。現チーフの水落建輝は、米国シンシナティ小児病院で肝臓病の基礎研究を学んで帰国し、現在は様々な共同研究施設と連携し、基礎と臨床を繋ぐTranslational Researchを展開しております。
当グループでは、幅広い小児消化器肝臓病が診療経験できるだけでなく、腹部超音波、消化管造影、消化管内視鏡、肝生検などを自分達で行っていますので、それら専門の技術を習得できます。炎症性腸疾患に関しては、毎月1回、小児科・消化器内科・外科・免疫学講座のメンバーで合同カンファランスを行い、診療の連携や最新知見の取得だけではなく、学内での共同研究にも繋がっております。小児肝疾患に関しては、毎月1回、病理部と合同で小児肝病理カンファランスを行い、全国からの小児肝病理コンサルテーションスライドを見ながら病理診断の経験もできます。最近では、他大学の小児科や小児外科の先生方も小児肝病理カンファランスに参加頂いておりますので、興味がある先生はご連絡下さい。豊富な診療と研究実績がある当グループには、他大学小児科からの研修希望者もいらっしゃるため、この数年で2名の国内留学者を受け入れ、小児消化器肝臓病を専門とする小児科医の育成に力を入れております。小児消化器肝臓病の診療や研究に興味がある先生は、ぜひご連絡下さい。
午前 | 午後 | |
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月 | - | - |
火 | - | - |
水 | ○ | 消化管内視鏡検査など |
木 | - | - |
金 | ○ | 消化管内視鏡検査など |