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2014-08-29
岩田欧介准教授が責任著者の論文、「Non-invasive surrogate markers for plasma cortisol in newborn infants: Utility of urine and saliva samples and caution for venipuncture blood samples」が、The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism(IF=6.43)に掲載されました。
唾液などの非侵襲的サンプルを利用した生体リズムやストレスの研究が盛んですが,唾液中のホルモン濃度が血中濃度とどの程度相関するかはわかっていません.この研究では,新生児の定期採血時に尿・唾液を採取し,三者のコルチゾール濃度が良い相関を見せることを証明することができました.これだけではつまらないテクニカルレポートで終わるところだったのですが,採血時に痛みを伴ったかどうかで母集団を2群に分けたところ,痛みが加わることで,血液と唾液・尿中コルチゾールの相関が簡単に失われることがわかりました.現在の教科書知識は,1990年代以前に行われた研究成果…大半が静脈穿刺による採血…に基づいていますが,これらの多くを見直す必要があるのかもしれません.当初は非常に地味なプロジェクトでしたが,岡村・木下らの発想と執拗な探究心のおかげで,予想外の成果を得ることができました.